ヤマハシグナスXについてオーナーの整備士歴10年の私が実際に直面したトラブルの対応策や覚えておきたい事、カスタム方法などをまとめました。
僕はSE12Jキャブ国内最終とSE464Fiいわゆる台湾五期を所有しています。
なのでここに記載している情報はリアディスクになるまでの年式のシグナスXについての情報です。
※バイク自動車の整備はしっかりと構造を理解し知識のある人間が行いましょう
シグナスX 国内仕様と台湾仕様の見分け方違いについて
シグナスXは日本国内向けと海外向け(台湾仕様)があります
見分け方と相違点をまとめてみます
※純正状態での見分け方です。
人気車種のため当然カスタムされた車両が多いので、その場合はもはやどちらでも関係ない場合が多々あります 例:国内フレームに台湾エンジン等全移植など
見分け方
一番確実かつ簡単な見分け方は車体番号フレームナンバーで見分ける方法
国内向けは
SE12J-…
や
SE44J-…
といったみなさんなじみのある型の後ろに6桁の数字が並ぶ車体番号で
台湾仕様は
RKRSE464…
という長ったらしい日本ではあまり見かけない番号が打刻されています
これはVINコードVINナンバーと言って台湾だけではなくアメリカヨーロッパの自動車の車体番号に当たるものです
BMWやベンツを触ったことがある方なら分かりますね。
なので
SEで始まれば日本仕様
‐なしなら台湾仕様のシグナスXです。
ちなみに製造国は日本仕様でも台湾仕様でも台湾製Made in Taiwanです。
エンジンハンガー
エンジンハンガーは国内仕様と台湾仕様でダンパー(ブッシュ)の容量(大きさ)が違う!
台湾仕様の方がブッシュ容量が大きい!
国内仕様に台湾のエンジンハンガーを取り付ける場合、グラインダーなどで一部切削加工が必要になる。
シグナスXの年式について
SE12J→初期型シグナスXキャブ車国内
SE44J→2型、3型国内
SE464→2型台湾(台湾五期)
フロント足回りについて
フロントフォークがSE44の方が太い(φ33)のでSE12の定番カスタムとして流用されます。
ステムから下ごっそりを入れ替える形になるかと思います。ホイールは共通のですが。
ホイールについて
SE12JとSE44Jのホイールは同じ。
刻印が違ったが、パーツリストの品番は同じだし実際入れ替えたところ付いた。
クランクケースとリアホイールの間に薄いシム(ワッシャー)が有るので入れ忘れに注意!
入れ忘れるとブレーキドラム外周とクランクケースが接触してロックするのでリアホイールが回らなくなるから気付くけど注意!
タイヤについて BT601
ちなみにBT601などのNSR50、TZMサイズハイグリップタイヤを入れる場合
前後共に外径が大きくなるので

フロントはフロントフェンダーの加工or取り外し、メーター誤差が出る(実速度よりも低い数値)

リアは空気を入れた状態だと物理的に取り付けが困難なので、ビードを上げた後に一度ムシを外して空気を抜いて、車両にタイヤホイールを取り付けてから改めて空気を入れる必要がある。

リアも外径が大きくなる分接触する箇所があるので、インナーリアフェンダーなどの加工が必要。

というか当たるプラスチックの箇所は走行中に溶けますw
シグナス病(マジェ病)
キャブ車のシグナスXSE12Jはいわゆるシグナス病(マジェ病)がある。
シグナス病マジェ病の症状
信号が赤なので停まろうと思い減速のためアクセルオフで惰性走行をする
ブレーキをかけて停止する
この時にエンジンがストール(止まって)しまう。
これがシグナス病
キャブのマジェスティでも同じ症状が出るのでマジェ病とも呼ばれる。
ちなみに同じ年代のバイクなので、エンジンの作りがとっても似ている。
なので同じような症状が出るのだと思う。
シグナス病対策
ブレーキをかけて停まる直前に一度ブリッピング(軽アクセルを開ける)
こうする事でシグナス病を回避できるので停止時にエンジンが止まらずに済む。
恐らく一時的にガス欠状態になってしまうのがシグナス病の原因だと思われる。
なので停止前に一度アクセルを煽ってあげる事でシグナス病が回避できる。
キャブセッティングを変えていろいろやってみるのも手だが、そんな事をするよりも物理的に燃料を送ってあげた方が効果的。
もちろんマジェスティも同じ方法でマジェ病を回避できる。
発進時のジャダ(ドリブンプーリークラック)
通勤や普段の足として大活躍のシグナスX
当然走行距離が多い車両が多く4万キロ5万キロが当たり前の車種です
そんなシグナスXでかなり高確率で発生する持病が発進時のジャダ
信号待ち後に発信しようと思うと「ダダダッ」とリアから違和感を感じたらドリブンプーリーのトルクカム付け根部分にクラックが入っている可能性が高いです
クラッチがある後ろ側のプーリーですね。
距離飛びのシグナスはほぼ間違いなくと言っていいほどここにクラックが入ってジャダが発生します。
最初はトルクカムにグリスアップしたのが原因でクラッチが滑ってるのかなぁ?と思ってたんですが、よーくみてみたらクラックが入っているではないか!
ナットで抑えられているので完全にぶっちぎれてしてまことはよっぽどないと思いますが、かなり高確率で発生する不具合です。
なので発進時に違和感を感じるシグナスはトルクカムのクラックをチェックしてみましょう。
ドライブプーリーナットの緩み
まぁこれはシグナスに限らずスクーター全般に言える事なんでしょうけど、シグナスXは特にナットが緩んでクランク死亡って言うのを聞く気がします。
これがまぁ困った事に規定トルクでちゃんと締めてもゆるむんですよね…
スナップオンのトルクレンチで、しかもナット新品でも…
バイク屋でベルト交換とか駆動系を触る時って実務的にはインパクトで緩めてインパクトで締めるってのが当たり前で、トルクレンチ使う所なんて実際ぼ所ほとんど無いと思います。
だから僕が居たバイク屋でもあんだけ毎日スクーター触っててもナットが緩んでクランク死亡って事例は無かったので、逆に言えばここに関して言えば多少オーバートルクでも絶対に緩ませないってのを重要視した方が良いかなぁとも思います。
シグナスXの場合、ここのナットが緩むとクランクのスプライン&ネジがぐちゃぐちゃになってクランクシャフト終了、プーリーフェイスのスプラインが潰れる、キックへ噛み合うスペーサーもぐちゃぐちゃで終了って事が起こります。
シリンダーヘッドのクラック
シグナスXは4バルブのSOHCです。
直接不具合は発生しないんですが、インテーク側のバルブシート間でクラックが入ります。
まぁこれも距離乗ってるとほぼクラックが入ってますね。
僕が組んだヘッドは気密に問題なかったのでそのまま組みましたが、あんま気持ちが良い物ではないのでできれば新品にしたいですね。



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