FDM3DプリンターPLA出力時のノズル温度ヒートベッド温度の設定についてBambulab A1のセッティングを紹介!

僕が実際にぶち当たったFDMプリンターでの失敗例を元に改善を重ねたノズル温度とベッド温度のセッティングを紹介します。

最初はメーカー推奨値のままやれば間違いないだろうと思ってやっていたんですが、やっぱり設定の変更が必要です!

使用機材

使用しているプリンターは

Bambulab A1

多色造形できるという事に惹かれて購入

フィラメントは光造形使っているのと同じELEGOOのフィラメントを使っています。

僕の使用用途ではPLAが向いているのでPLAです。

高速印刷対応のものもありますが、正直通常のスピードでも十分に早いですしスピードが上がるとその分印刷ミスが増えるんじゃないかという思いから通常のPLAで普通のスピードで印刷しています。

白黒とか決まった色しか使わないのであれば高速印刷用のセッティングを詰めて行くのも手ですが、僕の場合はいろんな色を使うので、結局カラーラインナップが豊富な普通のPLAも使わざるを得ないですからねぇ…

後ほど書きますが、そうは言っても早く印刷を終える事ができれば時間の短縮だけでなく他にも利点がありそうな気はします。

出力設定って何?

マジで奥が深いです。

ほんとキャブセッティングとかスクーターの駆動系セッティングくらい深いですw

例えばキャブセットがズレていても「あー低速がボコつくなぁ…まぁ半クラで誤魔化せばいいか」

っていう人間側の操作でなんとかなりますが、3Dプリンターではそうはいきませんw

セッティングがズレててもそのまま全開で走り続けて最悪焼き付いて終了って感じですねw

印刷物や印刷する季節環境によって適切に設定を変更する必要があります。

ノズルの温度設定について

まずはノズルの温度について考えてみます

使用するフィラメントはこちらの

ElegooのPLAフィラメント

推奨ノズル温度は190℃~220℃

ノズル径は0.4mm

一層目はしっかりとプレートにくっついてほしいので温度を高めの220℃にします。

もっと高くてもいいと思いますが、無駄に高くする必要はないと思いますし高ければいいというものでもないと思うので。

で2層目からは190℃又は200℃にしています。

そのまま220℃でも良いんですが、冷却のことも考えるとなるべく低くでもちゃんとフィラメントが溶ける温度にしたいです。

このフィラメントの場合は190が最低の推奨温度のため190℃でも問題なく造形できます。

仕上がりを気にしない造形物なら190℃でも全然問題ないんですが最上面をきれいに出力したい場合

特に小さな文字を作る時なんかは200℃にした方がきれいに仕上がります。

この場合は積層ピッチも0.15とかにした方が良いです。

ベッド温度

次にベッドの温度について

使用フィラメントは同じくElegooのPLA

プレートは標準のテクスチャーPEI

このベッド温度がなかなか曲者で造形物の形状や印刷時の気温によってセッティングを変更するのが一番良いです。

そういう意味でもエンクロージャーに入った上位モデルは有利ですね。

僕の場合はノズルにしてもベッド温度にしてもなるべく低めにした方が消費電力的にも造形後の冷却工程での収縮や反りなどが抑えられるのではないか?

という考え方でセッティングしているのでベッド温度に関してもなるべく低くしたい派

一層目はしっかりとくっつけたいので高めの65℃に設定

で2層目からは造形物の形状にもよりますが35℃~45℃にしています。

物によっては65℃のままでも良いんですが、長時間印刷していると温度が高すぎると反って印刷不良になります。

これは本当にびっくりしたんですが、なんとなくベッド温度が高ければ高いほどしっかりとプレートにくっついて印刷成功率が高そうな気がするんですが、2時間3時間かかるものをベッド温度を高温のまま印刷していると途中で印刷物が反ってしまいます。

なので僕は2層目からはなるべく低い温度で印刷するようにしています。

冬春は45℃35℃で印刷していますが、夏なんて気温40℃とかになるのでベッドヒーターなんていらないと思います。実際PLAはベッドヒーター無しで印刷できるフィラメントですし

BambuStudioでベッド温度0℃にすると正常に印刷できない可能性がありますと警告が出るのですが夏場は0もしくは低めにしようと思います。

しかしこれは造形物の形状にもよります。

設置面積が多い板状のものなら温度が低くてもいいんですが、背の高いものは温度高めにしないと途中でベッドからはがれて失敗する可能性が高いです。

なので背の高いものはベッド温度を45とか50℃にしたほうがいいです。

造形後の反りについて

これが僕にとっての1番の問題です。

薄い板状(厚み4mm)のものを印刷する際

造形中は良いんですが、冷めた時にどうしても反ってしまう

強度の問題かと思ってインフィルを変えてみたりトップ面の厚みを変えてみたり

そもそも造形物の形状が問題なのか?と思ってモデリングし直したり…

積層順じゃなくてオブジェクト順にしてみたり…

いろいろやっていると変化はあるんですが、どうしてもやっぱりそれなりには反る

マジで何十枚も

で、ある事に気が付きました。

冷ましている時に「パリっ」っと造形物が剥がれる音がするんですよね。

でこの時に真ん中だけベッドにくっついて四角が浮くわけです。

何でこうなるかと言えば温かい物が冷えるからこうなる訳です。

温度変化で反るんです

じゃあ温度差を少なくすれば良いんじゃないか?

ヒートベッド温度

プリセットでは65°Cになっていました

じゃあ温度を下げればいいんじゃないか…?

そう思って温度を45℃にしてみました。

でそうするとだいぶ改善されたんですがそれでも少し反る

造形が終わった瞬間にプレートからはがして平らなもので挟んだりドライヤーで温めて挟んでみたり…

思いつく方法をいろいろと試してみたんですがそれでもやっぱり求めるレベルの真っ平にならない!

結果一番平らに仕上がる方法は

ベッド温度を低めにして造形が終わった後プリンターの電源を切らずにゆっくりと冷却する

これに行きつきました

マジでここまでの道のりは長かった…どれだけのフィラメントを無駄にしたことか…

まず根本的に冷やし始める温度が低いほどいい

そして急激に冷えると反りの原因になるのでゆっくり冷却できるようにプリンターの電源を切らずにゆっくりとベッド温度が下がるようにする。

冬場だったんで出力直後にプリンターの電源を切ってしまうと急激に温度が下がって余計に反りの原因になっていました。

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