みなさん こんにちは。
今回の記事は開放型の3Dプリンター愛用者の方なら一度は考えるであろうエンクロージャーがあればなぁ…というお話です。
制作動機
僕はBambulab A1を愛用しているんですが
今までPLAとPETGがメインだったのでまぁ使えない事は無いし…と先延ばしにしていたんですが
バイクの部品を作るにあたってABSフィラメントも試してみないとな〜
ってことはいい加減エンクロージャーを用意しないと印刷ミス多発するだろうなぁ…
と言う事でA1用のエンクロージャーを調べてみたところ
こういった
既存の製品も売っているんですが、結構な大きさになるので上に物を置いたりしてスペースを有効活用したい
じゃあカラーボックスやメタルラックを使って…とも思ったんですが、なかなかこのサイズの大きな箱って無いんですよね…
だったら自分で作ってしまおう!
ということで自作に踏み切りました。
エンクロージャーを作る目的、狙い
3Dプリンター周辺温度(雰囲気温度)を上げるため
コレが1番の目的です。
まぁモデルの形状や設定にもよるので一概には言えませんが僕の経験上、冬になって気温が下がると剥がれや反りなど印刷の失敗が起こりやすい傾向にあります。
なのでできれば冬でもプリント時にプリンタ周辺の温度を25〜30°くらいにできたら理想かなと思います。
そして何よりもPETGやABSを印刷する際に少しでも不安要素、失敗する確率を下げるためにもやはり温度がキモになってくるかと思います。
PETGも比較的印刷しやすい方ではありますが、PLAと比べるとやっぱりシビアですからねぇ…
油断してるとPLAでも反りますし。
騒音、振動、臭いの軽減
A1の場合、普通に印刷する分にはまぁそんなにうるさくもないんですが、振動補正の時やファンが全開で回っている時は結構気になるんですよね。
なので箱で覆えば防音材を貼るなり好きに加工できるかなと。
防音を部屋レベルでやるとなるとかなりの大ごとになので、原因であるプリンターを覆ってしまおう!ということです。
あとフィラメントによっては印刷中の臭いが気になる場合もあります。
そういった意味合いでもやはり有効かと思います。
使う材料
今回エンクロージャーを自作するにあたり用意した材料は
コンパネなどの木の板
タッピングビス
PTFEチューブ5m
湿度温度計
透明プラバン
自作した部品たち
です。
お好みで断熱材や防音材、防振材もあるといいですね。
作り方
まずエンクロージャーを作るのに必要な部品を把握するためにモデリングソフト上で設計図を作ります。
そして必要な部品をモデリングして3Dプリンタで印刷します。
パネル同士を直角に固定するパーツの他に

電源線とAMS Liteの配線&チューブを箱の中から外に通すためのフタも作ってみました。
このように2分割にする事でカプラやコンセントの太さ部分を無視して配線の太さの分の最低限の穴で済む且つメンテナンスもしやすいしレイアウトを変えたい際にも良いかなと。
場所を変えたければただのフタを作れば良いだけですからね。
最初はツメを付けてもっと凝った作りにしようかなーと思ったんですが、これ逆に80°でブッタ切れば位置も決まるし隙間ほとんどないんじゃね…?と言う事でこの形にしました。
普通なら90°で切りますが、こういう使い方もアリですね。サポート無しで印刷できる且つ隙間も気になりにくいので。
昔は箱の外に線を出すと言えば配線ギリギリのサイズでドリルで穴あけてコネクタつけた後に隙間をスポンジテープで塞いだり、ゴムのグロメットにxの切れ込み入れて通したりしましたが、ぴったりのフタが自由自在に作れるのは良いですね〜
今となってはホイホイ作れますが、オーディオのこういうのとか作り放題だって10数年前の自分に言ったらびっくりするだろうなぁ…
スピーカーケーブルの取り出しはもちろんポートとかも作り放題ですもんねぇ。
次に設計図を元に板を切り出します。
今回は厚さ9mmのOSBボードという板を用意しました。

MDFとかその他のツルっとした合板でも良いんですが、見た目的にOSBボードが好きなんでコレにしました。何気に1番安いですし。
バラバラ崩れる感じになるのが残念ではありますが、まぁしゃーないですね。
厚みは11mmと迷いましたが、まぁ9mmあれば強度的に問題ないと思いますし、内寸も少しだけ広くなるので良いかなと。
僕の場合は
外寸
縦60cm
横55cm
高さ60cm
になるように設計しました。
A1の可動範囲を考えほんの少し余裕を見たサイズにて設計しました。
本当は内寸をこのサイズにしたかったんですが、そうすると他の物と組み合わせようと思った時に中途半端な数値になって扱いずらいかと思ったので外寸をキリの良い数字にしました。
できればAMS Liteもエンクロージャーの中に吊り下げようかと思いましたが、そうするとかなり巨大な箱になるし、だったらAMSは別の箱で覆った方が良いかなぁという事で今回は別にしました。
そして出力した部品と板を組み合わせて箱を作ります。

配線とチューブを外に出す位置を決めるためにとりあえず箱にプリンターを入れてみました。
四隅に見えている半透明の部品で板をネジ止めしています。
釘で打ったりしても良いんですが(というかその方が単純明快で楽)後々レイアウトを変更する場合などを考えてこのようにしました。
出力した部品は超高精度で作れるのに、板は丸のこ手切りなんでやっぱ1mmや2mmはズレますw
改めて3Dプリンターってすげぇなぁと思いながら組み立てました。
PTFEチューブは5mを購入したので

少し余裕を持たせて1m25cmで4等分することにしました。
最初はケチって元のチューブに継ぎ足そうかとも思ったんですが、コネクタ部分が抵抗になってフィラメント送り出しエラーになっても嫌だし、まぁ長さミスってもそんな高いものでも無いので買い直せばいいかと言うことで。
配線の位置を決めたら四角い穴を空けて先ほど作った部品でフタをします。
狙い通りキツすぎずユルすぎず良い感じにできました。
あんまキツキツで作ると配線やチューブを傷めそうで嫌ですからねぇ
特にAMSの配線とチューブは動いて擦れますからね。
断面を斜めにしたのが効いたのかネジも上下4箇所だけで問題ありませんでした。
後はフロントパネルを脱着する際に掴みやすいようにノブを作って、下側に引っかかるような部品と角を保護するパーツも作りました。
フロントパネルはヒンジを付けようか とか透明の小窓を付けようかといろいろ考えたんですが、
どうせビルドプレートを脱着する時にもそれなりに手が突っ込めないといけなし、エラーが出たりメンテナンス時にはプリンター全体を触れる状態にしないとだもんなぁ…
と言う事で、下側を差し込んで上を押し込むような形にしました。
パカパカ外れてしまう様ならロックを作ろうと思いましたが、今のところ押し込むだけ問題無さそうです。
ごっそり外れるのでヒンジにするより省スペースで使用できるのも良いかなと。
何より簡単ですし。
結果 エンクロージャーの効果
さぁ重い腰を上げてようやく自作したエンクロージャーは果たして効果があるのでしょうか!?
検証していきます!
騒音
まず音に関して
もちろん無音という訳にはいきませんが、やはり箱の中にあると言う事でそれなりに軽減できました。
今まではそんなにうるさいわけでは無いにしてもやはり気になりましたが、エンクロージャーがあることで同じ部屋の中で作業していてもそんなに気にならないな~っていうくらいの感覚です。
でもやはり造形前の振動補正時の振動は気になるのでゲルマットみたいな物を活用して足を作るなりしたいですねぇ
エンクロージャー内の温度
さぁ1番の目的だったエンクロージャー内部及びプリンター周辺の温度はどうでしょうか!?
早速テスト印刷!
まだ前面に透明な窓を設けてないので温度計は見えないなぁと思いつつ、
造形完了後にフロントパネルを外してみると…
明らかに暖かい空気がモワッと出てくるではないですか‼︎
すげー!温度計見る前に体感できるレベルで違うじゃん‼︎
気になる温度は室温15℃に対してエンクロージャー内20℃!
ノズル温度220→200、ベッド温度65→45の設定で50分くらい印刷した状態でコレなので、ABSやPETGなどノズルもベッド温度も高い状態で長時間印刷する場合はもっと効果がありそうです!
しかもAMSへのホースも1本しか刺してないし、エンクロージャー自体も完全に密閉してあるわけではなく隙間がある状態でもコレです。
まさかこんなに差が出るとは…
これは作った甲斐がありましたね〜
密閉して断熱材でも貼ればもっと効果があるでしょうけど、とりあえず後はフロントパネルに透明な窓を作って温度と印刷状態を確認できるようにすれば良いかなって感じです。
PETG
PETGはどうでしょうか
僕が使用しているのはElegooのPETG
とても印刷しやすくて使いやすいフィラメントです。
とは言え、やはりPLAと比べるとセッティングがシビアです。
エンクロージャー無しで冬場に印刷しようと思うと結構苦労するんですが…
エンクロージャーアリで印刷するとノズル、ベッド共に温度低めに設定してもしっかりとビルドプレートに密着してくれます!
まとめ
思いのほか効果があって結果は大成功!
これで冬場も安心して印刷出来ますね〜
あとはAMS Liteを密閉できるようにすれば良いかな〜
ってか分かってはいたんだけどさ…
最初からコレ
を買えばもっと省スペースでスタイリッシュでおまけにフィラメントも乾燥できて…
次買い換える時はやっぱり密閉型のモデルにしよう…w
早速ABSの印刷をしてみました!








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